新幹線での快適なお仕事のためにー一つの提案

長距離の移動で、列車や高速バスを使う人は多いだろう。
出張であったり、気の合う仲間との旅行であったり、行く当てのないぶらり一人旅だったり。


列車一つとっても、さまざまな人が乗り合わせている。

これから始まる旅に心踊る者。
旅の終わりに余韻に浸る者。
オフィスと変わらぬ表情でPCをにらむ者。
本に向かい思索にふける者。

日常と非日常を乗せて目的地へひた走る。


しかし目的もする事も考え方も違う人が密室に閉じ込められれば、不快感やトラブルの一つや二つ起こって当然だろう。

PCのキーボード音がうるさい。
弁当や酒の臭いが気になる。
前の人がリクライニング倒し過ぎ。
ワゴンのおばちゃん、そんなに頻繁に来ても頼むものないし。

必然的に同じ人と長い時間一緒にいるわけなので、乗り物のマナーは誰しも敏感になるところだろう。
これが通勤列車だったら、マナーを守りましょうと呼びかけるのも一つの手であろうが、
特急や新幹線は、なんだか違うような気がする。
旅行となればテンションアゲアゲになるのは自然なこと。
「旅の恥は掻き捨て」は行き過ぎだが、ちょっとハメを外しがちになるのは仕方ない。
一方では座席がオフィスの延長線上、むしろ仕事場という人もいるだろう。
その両者が共存するのだ。問題は簡単ではない。


何かいい手段はないものか…。
特急と新幹線に「ビジネスシート」を作るのはどうだろう?

飛行機のビジネスクラスほどのものでなくてよい。それはグリーン車に任せればいい。
静かに仕事をする人のための席があってもいいのではないか。
例えば、1車両を「ビジネスシート」に設定して、
そこでは飲酒と匂いの強い食べ物は禁止。販売ワゴンも車両に入らない。
シートも対面できないようにロック。リクライニングはある程度まで。
そういった制限をつける代わりに、仕事用に特化したインセンティブをつける。
各座席に広めのテーブル、照明、AC電源付き。
携帯電話、欲を言えば無線LANを他の車両よりも優先的に使えるようにする。
これでバランスをとって、通常の指定席料金(+α?)で乗れるようにする。


こういうの、あればいいなぁ。
と、斜め向かいで真っ赤な顔で気持ち良さそうに寝てるお姉ちゃんを見ながら思うのであった。